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Newsニュース

2024.01.11

保育・乳幼児向けその他

檸檬会 海外視察研修

Social Inclusion Partners(以下、SIPs)の一員である社会福祉法人 檸檬会は、公募で選ばれたパートナー(職員)を対象に、2023年末、6日間のフィリピン・セブ島へ海外視察研修を実施しました。

この研修は、新しいグループビジョンである「ソーシャルインクルージョン」を五感を通して体感することを目的にしたプログラムで構成されておりました。

以下、参加したパートナーのレポートをご紹介します。

①教育施設・障がい者施設の見学

これらの施設でよく耳にしたのは「足りない」というキーワード。
特に、公立学校は必要な教師の配置や設備が足りていない上に、家庭や経済的な事情から十分な教育を受けられない子どもが多くいる状況です。
そして、障がい者施設においても、必要な職員数が足りていません。200名の通所者に加え、それと同じ人数を超える通所希望者が待機しているとのこと。
研修に参加したパートナーは、そこで働く職員が話されていた「何もかも足りていない。しかも、その気づきや認識が広がっていない。」という言葉がとても印象的だったそうです。
しかし、そのような状況の中でも、職員の方は前向きに「子どもたちの成長する姿が美しく、その姿が私の生きがいとなって働くことができる」と熱い思いを語ってくれました。

「足りない」って、なんだろう?

まずは気づくこと。そして「足りない」を解決するために起こした行動を続けていくことが大切だと感じました。

②スモーキーマウンテンの視察

「スモーキーマウンテン」とは、あちこちにある巨大なゴミの山とその周辺にあるスラム街のことを言います。

ゴミの中から売れるものを探して生計を立てている人たちがいる様子を、目の当たりにしました。
また、そこで暮らす子どもたちは、学校には行かず家族のために働くことが多いそうです。その結果、大人になってもゴミ収集を生業にし、貧困から抜け出せず、負の連鎖が続いてしまうという実情があります。
しかし、そんな負の連鎖を断ち切るべく、『自助NGO』が設立され、少しずつ道が開かれている側面もあります。地域のみなさんがポジティブにお互いを助け合い、身の回りにあるゴミを工夫して生活に役立てながら暮らしている姿を見ることもできました。


③パンダノン島(離島)訪問

パンダノン島(離島)では、「水不足」が深刻な問題となっています。

水資源の確保として海水を真水に変えるシステムがあるものの、システムは破損したまま、各家庭で雨水を生活水として利用する暮らしを送っておりますが、お世辞にも日本の上水道と比べられるものではありません。


また、自然の水資源を利用するには環境を綺麗に保つことが重要ですが、ゴミだらけの環境となっており、ゴミ拾い活動を実施することに!


その姿を見た島の子どもたちは、自ら駆け寄り、一緒にゴミ拾いを手伝ってくれました。

また、島の学校訪問も致しました。
子どもたちが通う学校の校舎は、台風被害にあったまま、修繕がされていない状況…。しかし、そんな中でも、子どもたちは笑顔いっぱいに明るく過ごしていました。

この島で感じたのも、やはり「足りない」ということでした。


これら①~③をはじめ、現地に行ったからこそ、気付き、感じることが多々あったようです。
檸檬会では、来年度以降も『自らの気付き』を生む機会を数多く設け、研修に参加するパートナーへバトンを繋げていこうと考えています。